夏の自由工作
システム2部の浦上です。
8月も終わりですね。
小学生の子供も夏休みが終わり、2学期が始まりました。
社会人になると夏休みは数日だけですが、童心に戻り夏の自由工作にチャレンジ。
3DCAD+3Dプリンターでアルクのロゴを作ってみます。
3DプリンターはBambu LabのA1miniという機種を使いました。
某ECサイトのセールで69,800円でした。正直高いですがiPhone以下のお値段だと思い込むようにします。
私はAMSという多色成型用のオプションをセットで購入しましたが、
プリンター単体であればもっと安く購入できます。(割引ありで40,000円くらい)
miniという名前ですがそこそこでかいです。(新聞1ページくらいのスペースを取ります。)
流れとしては以下のようになります。
①3DCADで3Dモデルを作成する
②スライサーソフトで出力準備
③3Dプリンターで出力
①3DCADで3Dモデルを作成する
3DモデリングというとBlenderを思い浮かべる人も多いかと思いますが、
今回は3DCADのFusion360というソフトウェアを使用しました。
Blenderは物理シミュレーションやアニメーション等の総合的な3DCG表現に使われ、
現実に存在できない形状もモデリングできてしまいます。
実際に出力するものを正確なサイズでモデリングする場合は3DCADの方が向いているようです。
Fusion360は個人利用であれば無償ライセンスが適用されます。
スケッチという図形を作成→スケッチを連続させて立体にする(押し出し)操作で3Dモデルを作ります。
まずはロゴをキャンバス(下絵)として設定します。
下絵に沿って点を打ち、点を線でつなげてスケッチを作ります。
滑らかな線に調整したらちょっと形がずれました汗
スケッチを押し出して立体を作ります。
クジラの意匠と三日月状の部分で厚みを変えてみました。
立体化するにあたり、形状を少しアレンジします。
最後に辺に丸み(フィレット)をつけて完成です。
②スライサーソフトで出力準備
スライサーソフトで3Dモデルの出力準備をします。
3Dプリンターは1層ずつ材料を積み重ねて立体を作ります。
3Dモデルを1層毎に切り分ける必要がありますが、この処理をスライサーソフトで行います。
といっても基本はファイルをインポートするくらいで難しい操作はあまり必要ありません。
今回はA1miniに対応したスライサーソフト、Bambu Studioを使います。
3Dモデルのファイルをインポートします。
宙に浮いている部分などはそのままでは出力できません。
サポートという土台が必要になりますが、ほぼ自動で設定できます。
ジャングルジムみたいになっているのがサポートです。
A1miniにはAMSという多色成型を可能にするオプションパーツがあります。
色分けの設定もBambu Studioで行います。
クジラの意匠と三日月状の部分で色を分けてみました。
③3Dプリンターで出力
ラストスパートです。
出力の前に家庭用3Dプリンターの種類に少し触れておくと、大きく分けてFDM方式と光造形方式があります。
A1miniは熱で溶かしたプラスチックを重ねていくFDM方式です。
立体物の内部に空間ができるように造形されるため、重量が軽く仕上がります。
プラスチックなので丈夫で日用品や小物等の普段使いするものも作れます。
しかし細かい造形をしたり、滑らかな曲面を作るのは不得手です。
光造形方式は液体のUVレジンを紫外線で固めて造形します。
細かい造形や曲面の造形が得意な反面、塊で出力されるので重くなりやすいです。
UVレジンの種類にもよりますが曲げたときにポキッと折れてしまうこともあります。
繊細なので日用品よりかは模型やフィギュア等を出力するのに適していると思います。
また、UVレジンに有毒性があるので取り扱い注意です。
どちらが優れているとかはなく適材適所な感じですね。
私は子供がいるのでUVレジンを使わないFDM方式を選びました。
お待たせしました。いよいよ3Dプリンターで出力を開始します。
動作音はそこそこうるさいですが、生活空間でなければそれほど気にならないです。
(例えるとインクジェットプリンターくらいの動作音がします。)
高さ4センチくらいの大きさで出力してみましたが1時間半くらいかかりました。
シンプルな形状ですが2色で印刷したためだと思います。1色であればもう少し早くできるはず。
今回は手持ちの白黒2色で出力しています。
金属の板にくっついた状態で出来上がるので、冷えた後に剥がします。
サポートを取り除いたら完成です!!!
アルクのロゴが三次元の世界に出現しました。
3DCADも3Dプリンターも初挑戦でしたが、
シンプルな形状であれば結構サクッとできてしまうのが驚きです。
慣れてきたらもっと色々なものにチャレンジしてみたいと思います。
ではでは。